365日と歓びのいちにち
2015年 09月 29日
私がとても尊敬していて、表現活動をしている方々は、何かを発表したりデザインする時は使ってくれるたった一人に向けて創作するべきだ。とおっしゃっている。それは、多くの人が使う施設、着る服、雑誌や本、カリスマ的な音楽家、全てに対して言えること。
発表するときに想像もしない多くの人に向けて作るよりも、あの人に見てほしい。着てほしい。読んでほしい。伝えたい。という情熱をもって作る方が愛があるのだろう。あたたかな心を注いで作ったものは、大切な人のために作るご飯のように、じんわりと身体に染み込んでいく 。そのことを芯において、今日はこれを書こう。宜しければお付き合いください。
先日の日曜日に、10年来の友人の結婚式がありました。
高校一年生のときに出会い、毎日のように手紙を交換しあって、日々のこと、ダンスや絵など芸術のこと、進学についてを話しあいました。彼女はユリのお花のように可憐でとても優しくて且つユーモアたっぷりで私にとって特別な存在でした。高校を卒業してそれぞれの道へ進んでも、手紙のやりとりは続けていました。そのような中で彼女から「好きな人ができました」という手紙をもらいました。その時は一緒になって嬉しくて、山の湧き水のように純粋な彼女が好きになった人はどんな方なのかしら...と思いました。
そしてそれから数年が経ち、友人とご飯を食べている時に、その方と結婚することになったというご報告を受けました。
その後旦那さまになる方も一緒に合流して、和やかに食事が進み、そこで結婚パーティに着る衣装の制作の依頼を受けました。私はそれはもう嬉しくて、即答で作らせてほしいと返事をしました。それがちょうど1年前の話です。
そこから、本式で着るドレスのフィッティングについて行き、どういったドレスが似合うのか見せてもらいました。
そして採寸をしてデザインを決めて行きました。私は学校の図書館に通い、ウエディングの本と雑誌を読みました。海外の某ウエディング雑誌を見ていると、豪華絢爛で素晴らしいのですが、もっと華奢な日本の女性に似合うドレスがいいなと思い新婦に色々提案していきました。
新郎の衣装も同時進行でしたので、ドレスとジャケットとパンツのトワルを作り、仮縫いをしました。
修正に修正を重ね、フィッティングにご協力をいただいてほぼ完成し、当日の披露宴からパーティまでの間にも細かい補正をして、ゲストの待つ会場まで3人で行きました。笑
この1年の間で花嫁さんはますます綺麗になっていくし、花婿さんはどんどん素敵になっていくような感じがしました。近くにいて、家族はこんなふうにできていくのだなぁと美しい光景を見させてもらいました。
こちらがお二人の衣装です。
by maisondefanfare
| 2015-09-29 23:53